木を燃やすのは本当に脱炭素?
「条件つきで、理論上は」が答えです。燃やした分の木が再び育つことが前提の考え方で、その前提が守られているかが問題になります。
バイオエコノミーの最新の動きは Xでも追っています →
#1日1問 バイオエコノミー
「条件つきで、理論上は」が答えです。木を燃やせばCO2は出ますが、その木が育つときに吸収したCO2と差し引きできる、という考え方(カーボンニュートラル)に基づいています。ただし、これは「燃やした分の木が再び育つ」ことが前提です。
なぜ?
資源エネルギー庁は、バイオマス発電の燃焼で出たCO2を新しい苗が吸収して成長するという考え方から、「理論上」CO2は実質「差し引きゼロ」になると説明しています。林野庁も、樹木の伐採後に森林が更新されれば、成長の過程で再びCO2が吸収される、と条件を明記しています。
つまり、脱炭素になるかどうかは、燃料の木が持続的に育つ形で調達されているかにかかっています。日本のFIT制度では、国内の木材を使う発電事業者の燃料使用計画が持続可能な内容かどうかを、都道府県が確認する仕組みがあります。一方で、輸入した木質燃料への依存や、環境団体が「石炭より悪い」と指摘する議論もあり、評価が分かれています。
ここだけ覚える
「燃やしても脱炭素」は結論ではなく、前提つきの考え方です。 前提(燃やした分が再び育つか、どこから来た木か)を確認するのが、この問いの中心です。
より詳しく
- 「再生可能エネルギー」という看板と実態のずれを知りたい方:木質バイオマス発電の矛盾
- 何を確認すればよいかを知りたい方:木質バイオマスの持続可能性を確認するポイント
参照資料
- 資源エネルギー庁「【インタビュー】「カーボンニュートラルなバイオマスのエネルギー利用」(前編)」(エネこれ、政策を推進する側の解説記事). enecho.meti.go.jp
- 資源エネルギー庁「知っておきたいエネルギーの基礎用語~地域のさまざまなモノが資源になる「バイオマス・エネルギー」」(FIT制度の燃料確認の仕組みの出典). enecho.meti.go.jp
- 林野庁「なぜ木質バイオマスを使うのか」(森林の更新が条件と記載。政策を推進する側の説明。ページに日付の記載なし). rinya.maff.go.jp